私のクルマは中古で購入時にディスプレイオーディオに換装しており、AndroidAutoやApple CarPlayに対応していますが、正直なところ、実際に使ってみるとカーナビとしては使いやすいのですが、それ以外の機能に関しては正直全然使えません。
そこで、以前から気になっていた「Apple CarPlay」に対応したディスプレイオーディオをAndroid化する通称AI BOX、DAIB001Aを購入しました。
■なんでAndroidAutoやApple CarPlayじゃダメなの?
AndroidAutoもApple CarPlayも対応OSが違うだけで出来ることはほぼ同じなのですが、スマホを繋いでディスプレイオーディオ上でナビや音楽再生をしたり、アプリを追加して活用したりする機能です。
ただ、両者とも車載機として使うものなので、安全上の理由により基本操作は音声操作を中心としたもので、複雑な操作を必要とする機能は徹底的に省かれています。
また、対応アプリも映像コンテンツに対応したアプリは存在しなかったり、各種サブスクの再生アプリも音声認識でアーティストを指定して再生するか、事前に作成したプレイリストを再生する事くらいしかできません。
個人的にはナビ機能に関してはそれほど不満はないのですが、音楽再生に関しては折角サブスク配信サービスが利用できるのにアルバム単位での検索ができなかったりするので、正直不満が多くあまり使わなくなりました。
■今回買ったAI BOXって何なの?
今回買った、通称「AI BOX」と呼ばれる商品はAndroidが入った小型コンピュータとでも言うのでしょうか?単体ではディスプレイ等は搭載されておらず、Apple CarPlayに対応したディスプレイオーディオと繋いで使います。
これを繋ぐことで、ディスプレイオーディオの画面をAndroidタブレットのように使うことができ、一般的なAndroidスマホ向けのアプリがそのままディスプレイオーディオ上で使うことができます。
■どんな車で使えるの?
AppleのCarPlayの有線接続対応した社外・純正問わずディスプレイオーディオを搭載されたものであれば使えるようです。
純正でもTVキャンセラーなどの加工をしなくても映像コンテンツは見られるとの事です。
私が集めた情報の範囲ではマツダ車の純正ディスプレイオーディオはタッチパネル非対応のため一応動作はするがマトモな操作は難しい等の問題があるようです。
あとは輸入車の一部では無線接続でしかCarPlayが使えない機種もあるようで、このような場合も使えないとの事です。
あとは、この辺は試してみて・・・というところですが、USBポートからの供給電力が足りず使用できない場合もあるようで、この場合は市販の補助電源端子つきのケーブルを使うことで解決できるようです。
■今回購入した商品の紹介
今回購入したAI BOXと呼ばれる商品は基本的に中華メーカーのものしか存在しないのですが、今回購入したのは「DAIB001A」という機種です。
19800円という価格でありながらスナドラ665、RAM4GB、ストレージ64GBと実用的に使えそうなスペックが確保できていましたのでこちらを選びました。
これより安い機種もありますが、RAMが2GBしか搭載されてない等、スペック的に不安要素のある機種も多いので機種選定には注意が必要です。
こんな感じのコンパクトな筐体で、ディスプレイオーディオ接続用のTypeCコネクタとSIMスロット、マイクロSDスロット、あとはイヤホンマイク端子と思われる端子が1つあるだけのシンプルなものです。
スペックはSoCにsnapdragon665にRAM4GB、ストレージが64GB搭載されています。エントリークラスのスマホのようなスペックですね。
■車に取り付けてみます!
取付は簡単でディスプレイオーディオや車両のUSB端子にこれを繋ぐだけです。
ただ、何故か今までスマホ接続用に使っていたケーブルではうまく認識せず、付属のケーブルに交換をしたらすんなり起動しました。まぁ、元々のケーブルが百均で買ったケーブルなのでその辺が原因かもしれませんね。
本体は今回はグローブボックス内に入れましたが、ディスプレイオーディオにGPSが搭載されてない場合はAI BOX本体に内蔵されたGPSを使いますので、設置場所はGPSが受信できるところにうまく取り付ける必要があります。
今回は問題ありませんでしたが、ディスプレイオーディオ本体の機種によっては電力不足で起動できない事もあるらしいので、その場合は市販品の補助電源コネクタ付きのケーブルを用意して別に電源を確保する必要があるとの事です。
■実際に試してみます。
ディスプレイオーディオと接続するとこのようなホーム画面が表示されます。
正直、この画面は使いづらいので飾りと考えたほうがよさそうでしょう(笑)
横方向にスワイプするとこのようなランチャになり、一般的なスマホのホーム画面と同じようにページを増やして配置することができます。
多少癖はありますが、慣れればカスタマイズ次第では使いやすくできそうですね。
ちなみにホーム画面アプリの変更はできないものかと、NovaLauncherをインストールしてみましたが、残念ながらホーム画面の変更はできないようです。
【2023.5.28訂正】ホーム画面アプリはAndroid設定から変更可能でした。
また、日本語入力環境がインストールされておらず、GBoardなどの日本語入力アプリをインストール必要がありました。
アプリはGooglePlayから一般のスマホと同様にインストールすることができました。今回試したアプリではネタ的に動いたら面白いよな?と思い入れた「ウマ娘」だけは何故か正常に起動しませんでした。(もしかしたら回線速度が遅いせいかもしれません)
恐らく、この製品を購入する人の多くは動画や音楽などのコンテンツの再生だと思いますが、私が試した範囲ではYoutube、AmazonMusic、dアニメストア、ツイキャス等は概ね操作性も含めて問題なく使用できました。
AbemaTVに関しては横画面への最適化の問題か、リアルタイム配信のチャンネルの選択がうまく行えませんでした。
まぁ、この環境自体が特殊なものなので、アプリによっては問題が出たり、使いにくかったりするケースは出るとは思いますが、この辺は色々試して使うしかなさそうですね。
■総評
このAI BOXという商品はいくつかのメーカーから発売されておりますが、海外メーカー製の製品しか出ておらず、ちゃんとしたユーザーサポートが受けられるかどうか怪しい製品ばかりですので、個人的には誰にでもお勧めできる製品ではないと思います。
ただ、製品としてはよくできた製品で、動きが重い、不安定ということも今のところ見られないので、中華デジタルガジェットをある程度使い慣れてる方にはお勧めできる製品だとは思います。