また懲りずにドン・キホーテの7インチ液晶のUMPC、NANOTEシリーズの新型が登場したので購入してみました。
ドンキPCとしては珍しく29800円+税という微妙な価格になってます。そのためスペック関してはそこそこ使えるスペックに仕上がってます。
■NANOTE P8の主なスペックは?
CPUにはPentium N4200を搭載し、前モデルに搭載されていたAtom Z8350と比べると約2倍以上のベンチマーク性能を持ってるモデルで、それに併せてメモリが4GBから8GBに増強されていますので、パソコンとしての実用性はかなり良くなっています。
eMMCは容量は前回と同じ64GBですが、アクセス速度は概ね2倍程度になっているので、その辺も体感の動作速度向上に大きく貢献してるのではないでしょうか?
液晶は7インチ1920×1200ドットです。個人的には充分すぎる解像度ですね。
■外観、ポート類は・・・?
外観は前モデルとほとんどわからないようで、ポート類は右側面に電源供給用のUSB-TypeCポート、USB Aポート、マイクロHDMI端子、イヤホン端子、マイクロSDスロットと必要最小限のものになってます。
キーボードは形状自体は同じものですが、キーの配置は改良されており前モデルよりは使いやすくなってます。
■実際の使用感は?
まず、動作速度は前モデルと比べてだいぶ速くなっているのが体感的に感じられます。価格が上がってることもあり、確実に良くなっている感じはします。
キーボードは前モデルと比べれば良くはなってますが、この手のPCによくある英語配列を無理やり日本語キーボードにしたというものなので、個人的には長文入力にはちょっと厳しいと感じました。
マウスに関しては側面にUSB Aポートが1ポートしかないため、できればBuletoothマウスを用意したほうが良さそうです。自分はダイソーの500円USBマウスを使いました(笑)
■バッテリーの持ちは?
カタログスペックでは7時間となっておりますが、実際に試してみると動画の連続視聴で2時間程度、ブラウザの利用が中心の使い方で3時間程度と意外と短いです。これに加え後述しますが、モバイルバッテリーが使えないので外出先での長時間の利用に関してはUSB給電ができる前モデルのほうが適しています
■この機種最大の謎USBアダプタ(笑)
この機種のACアダプタは一見、普通のTypeCコネクタのACアダプタに見えますが・・・・この子が良く見ると曲者なんです。
この表記、出力が12.0Vと表示されてます。また、TypeCコネクタであるのに、普通の丸型コネクタの極性表示もあるし、嫌な予感しかしません。
通常のTypeC規格のACアダプタはUSB PD規格により、接続直後は5Vが出力され、機器とACアダプタ間で通信が行われ適正な電圧で給電される仕組みになっています。
それが出力が12Vとしか表記されてません。どうやら12Vが常時供給される仕様のようで、TypeCコネクタの規格から大きく外れた仕様になってます。
このACアダプタをNANOTE P8以外の機器に接続すると最悪、過電圧により破損の危険性があるので注意が必要です。自分はコネクタ付近にタグを付けて区別できるようにしておきました。
そして、モバイルバッテリー等のUSB充電器はや市販のUSBアダプタに関しては一般的な5V専用ものとUSB PD対応のものを試しましたがこちらでは充電できないようです。
TypeCコネクタで給電する仕様なのにややこしい仕様です。
ちなみに、このTypeCコネクタ、変換コネクタを使ってみたところ周辺機器の接続用には問題なく使えるようです。
■総評
モバイルパソコンとしての性能、使い勝手は価格を考えれば申し分ないのですが、モバイルバッテリーが使えない変則仕様のACアダプタとTypeCポートで外出先での電源確保が難しくなってます。これだけが残念なところです。
それが気にならないのであればなかなか良い低価格モバイルPCだと思います。