【アナログオーディオ道】ソニー ウォークマン WM-GX622を入手しました。

ソニーのカセットテープのウォークマンWM-GX622の動作品の中古を入手しました。

本体と乾電池アダプタ、専用品のリモコン付きイヤホンが付属していました。ガム型電池や充電器は付属しないとの事でしたが、ガム型電池が付属してても20年以上経過した電池がマトモに使える可能性は極めて低いので問題はありません。

 

このモデルは1996年発売のモデルでエントリー機のWM-EX622をベースにラジオと録音機能を追加したものです。

カセットテープはメタルテープに対応し、ドルビーB対応の当時のウォークマンとしては標準的な仕様と言えます。ラジオ機能はAM/FMの電子チューナー対応モデルです。今じゃ付いてても意味はないですがテレビ音声には対応していません。

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1996年というとMDの普及が急速に加速してきた時代で、特にポータブルMDがMDのサイズを活かした小型の再生専用機が多く登場してきた時期です。この頃のカセットプレーヤーはあまりコストはかけられていなく、高級機というものがあまり存在していなかったですが、カセットユーザーはまだまだ多く、スタンダートなモデルは多く売られていた時代です。

 

まず、カセットの音を聴いてみます。何本かのカセットを聴いてみましたが、やや高音域が弱い感じはしますが良好な音質です。古いカセットデッキに多く見られるテープ走行速度の異常やワウフラなども聴覚上では全く気にならないレベルで良好です。

音質調整機能は重低音機能のみでオフも含めて3段階に調整できます。

ラジオに関しては当時のウォークマンタイプのものはどのメーカーも似たようなものだった気がしますが、感度はあまり良くありません。FMはイヤホンのコードをアンテナとして利用する仕様でこちらも感度はあまり良くありません。FMラジオは海外仕様の周波数帯に切り替えることも可能になりますので、USA仕様に切り替えるとワイドFM放送も聴くことができます。ただUSA仕様にすると周波数の下限が87.5となりますので通常のFM局はほとんど聴くことができなくなってしまいます。

 

ソニーウォークマンは一時期イヤホンコネクタが専用形状になっていて専用品以外を使う場合は付属の変換プラグを使う必要がありましたが、この時期の機種はアダプタ無しで一般的なイヤホンをそのまま使用することができます。これは地味ですが非常にありがたいですね。

リモコンは液晶画面の付かないシンプルなもので、当時のソニーの上位機種にあった専用のマイクロコネクタを使用したイヤホン部の脱着機構もありません。

(当時は専用マイクロコネクタの上級クラスのイヤホンが売られており、リモコン機能を活かしたまま上級クラスのイヤホンに交換できるようになっていました)

 

発売から21年と比較的新しいモデルですので状態は良好で動作も問題ありません。流石に単品コンポのカセットデッキと比較すると厳しいですがこの時期のウォークマンタイプは基本性能がしっかりしてるものが多いのが特徴です。

 

カセットタイプのウォークマンの中古品の入手に当たっては基本動作以外にも注意しなくてはいけない点があります。それは付属品です。

極端な廉価モデルの多くは乾電池仕様になっいるので問題はありませんが、標準的な機種はガム型電池を採用しています。ガム型電池は純正品は新品では手に入らないので怪しげな海外製以外では入手ができません。

ただ、当時のウォークマンタイプのプレーヤーの多くは乾電池をセットして使用できる乾電池アダプタが付属されていました。これは機種毎に専用品になっているため単品での入手が難しいので、必ず乾電池アダプタの付属の有無の確認はしておきましょう。

あとはイヤホン端子。一部のモデルではリモコンの関係でイヤホン端子が専用形状になっているものがありますので、市販イヤホンの接続の可否、そして専用形状のものは付属品のプラグアダプターが付属しているか確認する必要があります。こちらは機種ごとに異なる訳ではありませんが乾電池アダプタ同様単品での入手が難しいものですので注意が必要です。

 

カセットデッキに関しては現在でも入手は可能ですが、音質が悪い機種しか生産されていないため、カセットテープの本来の音を活かした再生をできるのは80年代~90年代に生産されていた機種を中古で探すしかありませんが、今回は運良く良質なカセットプレーヤーが生産されていた最後の時期のものが入手できました。こちらはようやく入手できた貴重なものですので大切に使っていきたいと思います。