【モバイルPC】ドンキホーテの3万円PC、MUGAストイックPC4を約4ヶ月使ってみた感想。

ドンキホーテの14インチ液晶のノートパソコンを使い始めて4ヶ月経ちまして、意外と実用性が高く使い勝手が良いPCでしたので、その感想を少し書いてみようと思います。

 

■意外に速い!? Celeron N4120プロセッサ

こちらのパソコンに搭載されているCeleron N4120というプロセッサですが、ちょっと頑張ってもらうと意外と高いポテンシャルを持ち合わせています。

こちらのCPUはTDPが6Wに制限されています。モバイル用途のためにバッテリー稼働時間の向上や発熱対策だとは思いますが、この制限を解除してあげることで、CPUパワーが飛躍的に向上します。

ただ、副作用として発熱量がかなり増えます。具体的には高負荷状態が続く使い方をすると、CPU温度が90~95度程度まで上がります。

ただ、CPUのサーマルスロットリングがうまく働いており、90度越えの状態が続いてもCPUクロックをうまく制御してくれるため、発熱によりPCがシャットダウンしてしまうことは4ヶ月間のあいだ、一度もありませんでした。

 

但し、TDP制限解除はメーカー保証外となる恐れがあるので、自己責任で行って下さい。制限解除の方法は敢えて書きませんが、「ThrottleStop」というツールを使えば比較的簡単にできますので、興味がある人は各自調べてみてください。

 

■百均グッズで処理速度が大幅に向上!?

100円ショップ各社で売っている「ノートPC用放熱スタンド」という商品。こちらでCPU性能がより引き出せます。

こちらを使うことで、机とノートPCの間に隙間ができ、放熱効果が飛躍的に向上します。そしてこのPCの場合、TPD制限の解除により限界ぎりぎりのCPU温度で動作するように制御されているため、これを使用することにより温度上昇を抑えられ、結果的には処理速度の向上に繋がります。

私の環境の場合はベンチマークのスコアで約1.5倍近い差が出ました。

 

■メモリが4GBだけど大丈夫?

こちらのパソコンは低コスト化のためにメモリはオンボードで4GBが搭載されており、増設・交換ができなくなっています。

さて、実際に4GBでどうなのかというと、メモリ消費量の大きな画像や動画の編集ソフトなどは流石に厳しいものの、オフィスソフトやブラウザ中心の利用であれば意外と快適に利用できます。

特に現在リリースされているWindows10ではメモリ圧縮が効果的に働くため、4GBという限られたメモリでも圧縮・最適化により効率よく動作するようになっています。

 

SSD増設可能!?

こちらのPCはこのクラスのPCとしては珍しく、M.2 SSDスロットが搭載されており、オンボードの64GB eMMCとは別にSSDを増設することができます。

そして、メーカーでは「SSDからの起動はできない」という事になっていますが、実際にはBIOS設定の変更で普通にSSDから起動ができます。

そしてクローンソフトを使って内蔵eMMCからコピーする、OSをクリーンインストールするなどしてSSDにOSをインストールしてあげれば普通にSSDから起動できます。

但し、対応するSSDSATA仕様のものに対応しており、NVMeのものは利用できませんので、容量拡大のメリットはありますが、体感速度に関しては自分はあまり感じられませんでした。

 

■意外と使いやすいキーボード

キーボードは純粋な日本語配列キーボードで、低価格帯パソコンにありがちな英語配列のキーボードを無理に日本語配列にしたものではないので、非常に使いやすいです。

また、テンキーが無いタイプのキーボードなのでレイアウトにも余裕がありこのクラスのノートPCとしてはかなり使いやすいものになっています。

 

■液晶画面は?

こちらはフルHD解像度の14インチIPS液晶で視野角も広く発色も良いので不満も感じません。14インチという液晶も小さすぎず非常に見やすく、動画鑑賞用にも使いやすいものになっています。

10インチクラスだと少し小さく見づらいと感じることもありますが、14インチではそのようなこともなく非常に使いやすいサイズだと思います。

 

■バッテリー運用について・・・

バッテリー稼働時間に関してはカタログスペックでは約9時間と書かれていますが、TPD制限を解除しての利用の場合は私の使い方では約3~4時間となります。こちらは消費電力の増大があるので仕方が無いところでしょう。

電源給電は付属のACアダプタのほかにUSB TypeC端子からの給電にも対応しております。但し、USB給電はPD対応が必須で、なおかつ12Vか15Vの出力に対応したものが必要です。こちらに関してはACアダプタやモバイルバッテリーの仕様を確認する必要があります。

ただし、USB給電時、内蔵バッテリーの残量が極端に少ない状態で、CPU高負荷状態+消費電力が大きめなUSB機器を接続して使うと電源が落ちてしまうこともありましたが、通常利用では安定して問題なく利用できています。

 

■Windows11の動作について

動作要件のうち「TPM2.0」が非対応になっているので、公式には非対応になっておりますが、TMP2.0回避対策を行えば、アップグレードを行うい快適に利用できております。

(正式版リリース後からWin11にアップグレードして利用していますが特に大きなトラブルもなく運用できております)

但し、TPM回避はマイクロソフトからも推奨されていない行為なので、Win11のインストールに関しては自己責任でお願いします。

■総評

マシンパワーはそれほど高いとは言えませんし、用途によっては快適に利用するにはちょっとごにょごにょも必要になる面もありますが、パソコンの知識がある程度ある方のサブ機にはちょうど使いやすいかもしれませんね。

個人的には次期モデルではOSはHomeEditionでいいので、メモリ8GBに増強してもらえると有り難いですかねぇ。そして、できることであればストレージを128GBに(笑