【アナログオーディオ道】中古ターンテーブル YAMAHA YP-700C

何気なく中古屋を覗いていたら良さそうなプレーヤー、YAMAHA YP-700C目につきまして、店頭で試聴させていただいて気に入ったので購入しちゃいました。

 

このYP-700Cは1974年製となんと40年以上前のプレーヤーでした。店頭で試聴させてもらったときは立ち上がりがやや怪しいけどいい音で鳴ってたんですが・・・。不思議なことが起きました。

家に帰ってテストしてみるとターンテーブルが回りません。家まで運ぶときにドライブベルトが外れたのかな?・・とチェックしてみると、ベルトが伸びきっていて、モータのプーリーにかけることができません。保証付きの中古なので店に相談してもいいかなと思ったのですが、外観も綺麗で非常に気に入ってるのでベルトを交換してみることにしました。

ターンテーブル用ドライブベルトに関しては古い機種でもメーカー純正は手に入らなくても市販品でいくらでも手に入りますから問題はありませんが、長さが問題です。

中に入っていたのは明らかに伸びていて5~10cmくらいは長くなってそうなので当てにならないので、実測で計って注文してみることにしました。

実際に注文してみたのはこちらの商品

 

 長さのほうは実測で800~820mmくらいかな?という感じで少し短めな感じもしますが、安価なドライブベルトではこの長さ(740mm)が一番長いようなので、なんとかなるかな?ということでこれを注文してみました。

結果的には問題なく装着でき、最初は回転数がやや怪しげですがしばらく使ってるうちに良くなってきて良好な回転状態を確保できました。また、構造上心配だった回転速度の切り替えも問題なくできました。(こちらも当初はやや怪しかったですがしばらく使ってるうちにいつの間にか良くなってました)

 

しかし謎なのはなんで店頭で正常に再生できていたのか。購入したとき試聴を担当してもらった店員さんはアナログレコードの知識は皆無(フォノ端子というもの自体を知らなかったくらいです)でしたので、試聴時にだけベルトを掛け替えたとは考えにくいですし・・。前オーナーがなんか無理矢理な方法でベルトを掛けていたのでしょうか?

 

そして付属のカードリッジやヘッドシェルは新品当初に付属しているシュアーのM75MB Type2が付いており、針も音を聴いた感じでは異常はありませんでした。

 

このプレーヤーはセミオートの構造になっております。古いプレーヤーですから当然ですが、最近のプレイヤーのようにスタートボタン1つで再生できるなんて便利な機能はついておりませんが、針をレコードの再生開始位置まで持って行きスタートボタンを押すと回転がはじまり、少し置いて回転が安定した頃に針がゆっくり降りる仕組みになっています。そして最後まで再生が終わると自動的にアームが所定の位置に戻り、盤の回転が止まるようになっています。再生が終わると自動的に戻るのは非常に有り難い仕様ですね。

このあたりの機構は年式が古いので心配していましたが問題ありませんでした。

 

そして音質のほうは新品の中級機プレーヤーDENON DP-300F+付属カードリッジと比べるとメリハリがあり良好な音質でしたが、こちらのプレーヤーは経年劣化のせいか無音時のノイズがDP-300Fと比べて大きいようです。こちらはカードリッジを外した状態でもノイズが出てるのでプレイヤー側の問題だと思います。

 

そして問題はアンプとの接続。アンプ側はフォノ入力が1つですので、2台繋げる為にはセレクターなどを使う必要がありますが、フォノ出力はラインレベルと比べて非常に小さな信号ですので、セレクターを噛ますことでノイズが出たりしないか心配でしたが、ホームセンターで売られているような安物でも問題は発生しませんでした。

 

そして驚いたのはYAMAHAのサポート体制。古い機種全てあるわけではないようですが、このYP-700Cの取説をメーカーWebサイトからダウンロードできるのです。これには驚きました。またネット上の情報だと窓口に電話で問い合わせれば古い機種でもベルトサイズとか教えてくれるらしいという情報がありましたので、電話してみました。

電話口に出た方が知識がある方のようで型番とベルトのかけ方で疑問点があったので聞いてみたら、「この機種なら・・・」と即答され、非常に驚きました。

ただ純正のベルトのサイズに関しては資料がないらしく不明ということでした。

 

しかし、40年以上前のオーディオがベルト交換のみで良好な状態で動作するとは驚きました。使い勝手も品質面でも申し分ないものですので、大切に使っていきたいと思います。