【ジャンクオーディオ】A&D カセットデッキ GX-R75CXを購入しました。

先日、ハードオフにてA&Dの2ヘッドカセットデッキ、GX-R75CXを購入しました。意外だと思われる方もいるかもしれませんが約半年ぶりのカセットデッキ購入です(笑)

 

■GX-R75CXってどんなカセットデッキ

1987年頃に発売された2ヘッドのカセットデッキで、2ヘッドでありながら、ツインフィールドスーパーGXヘッドというちょっと変わったヘッドを搭載しており、3ヘッド機に迫るとも言われてる録音能力を誇るとも言われてます。

音質面だけではなくオートリバース(クイックリバース)や録音レベルの自動調整機能などの機能面でも充実しており、使い勝手と音質のバランスの取れた機種だと思います。

GX-R75CXの画像

 

■ツインフィールドスーパーGXヘッドが凄い!?

 先ほどから「ツインフィールドスーパーGXヘッド」という名称が出てきますが、こちらがちょっと変わったヘッドになってます。

2ヘッドデッキでは通常再生と録音を同じヘッド(ギャップ)を使いますが、このデッキはヘッドこそは録音用と再生用は同じヘッドになってますが、録音用と再生用にそれぞれに適した適正のギャップを搭載されている変則ヘッドです。

ここだけ見ると「え?3ヘッドなのでは?」となりますが、3ヘッド機は録音用と再生用は別々のヘッドボディーを持っておりますが、こちらは1つのヘッドボディーに2つのギャップを搭載しているので3ヘッドとは異なるものになっています。

そのため、録音ギャップと再生ギャップは同時使用できないようで、3ヘッド機のような録再同時モニターはできませんので、音を聴きながら録音レベル等の調整を追い込むようなことはできません。

 

実際録音してみると、3ヘッド機には及ばないものの、2ヘッド機として見ると非常に高い録音品質が確保できており、個人的には非常に驚きました。

 

■録音レベル自動調整機能CRLP

 こちらのデッキにはちょっと珍しい録音レベルの自動調整機能が付いています。

通常、単品のデッキでは基準となる録音レベルをキャリブレーションで調整してくれる機能はありますが、殆どの機種では実際にソースの音量に合わせて録音レベルは手動で調整する必要があります。

こちらはテープをセットして録音ポーズ状態でCRLPボタンを押すことで自動調整がはじまります。この状態で録音ソースの再生をするとデッキ側がピーク音量に応じて録音レベルを自動調整してくれる機能になってます。

但し、テープキャリブレーション機能のようなテープの特性に合わせた調整ができるものではないので、テープの性能を引き出した調整ができるものではないですが、意外と便利に使える機能になっています。

また、録音状態においても調整された録音レベルでレベルオーバーする信号が検出されるとそれに合わせて録音レベルを落としてくれる仕様にもなっています。

 

■多彩なノイズリダクション機能も

ノイズリダクションに関しては通常搭載されているドルビーB/Cに加え、dbxノイズリダクションも搭載されています。

dbxノイズリダクションは音声信号のダイナミックレンジ(信号の強弱)を圧縮してカセットテープに記録することで、最大110dbという非常に高いダイナミックレンジでの録音を実現したシステムになっており、実際に聴いてみると謳い通りの広いダイナミックレンジの音質で非常に驚かされます。

ただダイナミックレンジの圧縮などの複雑な仕組みになっているため、ノイズリダクションによる副作用やテープとの相性なども出やすくなっている点もあるので、注意は必要です。

また、当たり前の話ですが、再生時もdbx対応デッキでないと正常に再生できませんので、注意が必要です。ドルビーNRの場合は非対応デッキでもトーンコントロール等で調整することである程度自然に聞こえるように調整することもできますが、dbxノイズリダクションはそのような方法では正常に再生できないので注意が必要です。

 

■実際に使ってみて・・・

実際に使ってみると、2ヘッド機としては非常に高い録音能力に驚かされます。

dbxノイズリダクションにおいては感度の低い現行テープや経年劣化のあるテープに録音をすると音質が逆に低下することもあるようなので、dbxノイズリダクションは事前にテスト録音と試聴をしてからの録音が望ましいと思います。

そして、オートリバース等のメカの動作音はそこそこ静かな点も気に入ってます。

 

ただこのデッキには欠点もあります。一番の欠点はテープキャリブレーション機能が搭載されていない点です。バイアス調整が自動でも手動でもできないので、使うテープの組み合わせによってはテープの実力が充分に発揮できないこともあると思います。

それを除けば非常にトータルバランスの良いデッキで、利便性が高いデッキをお探しの方にはオススメできるデッキだと思います。