【アナログオーディオ道】カセットテープの録音 その1 準備編

カセットテープの録音は基本的に音源を再生しながら録音ボタンを押せばおkです。

機種によっては再生ボタンと録音ボタンの同時押しが必要など操作はありますが・・

 

ただ、これだけではテープやデッキの能力を活かした録音はできませんのでちょっと記事を書いてみたいと思います。

 

・テープを選ぶところから・・・

まず、テープの長さから。録音した音源の長さに合わせてテープを用意しましょう。

昔は非常に細かいラインナップがありましたが、最近のものはラインナップの選択の余地があまりありませんが、CDなどのアルバムをそのままダビングする場合はアルバムの収録時間+1曲分程度の余裕があるテープが最適です・・・。

が・・・・最近はアルバムの収録に最適なものは46分、60分、90分程度しか売られていないのが厳しいところです。特にCDの収録時間で多く使われる74分前後のテープが売られていないのが厳しいです。

次にカセットテープの種類。大きくわけで「ノーマルポジション」「ハイポジション」「メタルポジション」の3種類に分かれます。現在生産されているのはノーマルポジションのみでそれ以外のものはデットストックなどをネットショップや中古ショップなどで探して入手するしかありません。

ノーマルポジションのテープであればラジカセなどの安価な機器でも録音・再生できるので互換性の面では最良ですが音質面ではハイポジションやメタルポジションと比べると大きく劣ります。

また、デッキによって録音できるテープは異なります。特にラジカセなどの小型機器ではメタルテープの再生は対応していても録音ができないものがほとんどなので、ラジカセの場合は基本的にノーマルポジションで使います。(一部機種でメタルテープに対応したものもあります。)

逆にコンポのデッキ等はメタルテープに対応しているものがほとんどですが、TEACの現行機など、ごく一部メタルテープの録音ができないものもあるので注意が必要かもしれません。

またデジタル機器だとメディアで音質が変わることはほとんどありませんが、カセットテープの場合は同じくらいのグレード・価格帯のテープでもメーカー・銘柄によって特性が大きく異なるので、好みの音質のテープを見つけるのも楽しみの一つではないでしょうか?

 

・テープとノイズリダクションのの設定。

ほとんどのカセットデッキはテープをセットすれば自動的にテープの種類は判別してくれますが、70年代などの古いデッキでは手動で設定が必要なものもあります。この場合はレバーやボタンなどでセットしたテープの種類を選択します。

次にノイズリダクションの選択です。多くのカセットデッキに搭載されているのはドルビーBやC。これは最も一般的なものですが、70~80年代前半にかけては他にもdbxノイズリダクションやアドレス、ANRS、スーパーDなど様々な種類のノイズリダクションシステムがありました。

録音したデッキで再生する場合はどれを選んでも構いませんが、他のデッキで再生する場合は、再生側デッキでも対応しているノイズリダクションシステムを選択する必要があります。基本的にミニコンポのデッキなどのある程度のデッキで再生することが前提の場合はドルビーB、ラジカセやカーオーディオなどドルビーNRに対応してない機器で再生することもある場合はオフにして録音しておくと良いでしょう。

私はNRはオフか、他のデッキで再生しない場合はdbxノイズリダクションを使うこともありますが、dbxノイズリダクションは対応機器が少なく古い機種に限られ、代替手段もないため再生できる環境が限られるという問題があるのであまり使用しません。

またノイズ以外にも音質の変化もあるので、複数のノイズリダクションがある場合は実際に録音して試して好みのものを見つけておいたほうが良いでしょう。

また、ノイズリダクションの設定は再生時にも同じ設定で再生しないと正しい音で再生できないので、テープのラベルなどに必ずノイズリダクション設定をメモしておくことをお勧めします。

 

書いていくうちに長くなってしまいましたので、今回はこの辺で(笑)

下準備だけでこれだけ書くことがあるとは・・・自分でもびっくりです。