先日、リサイクルショップで東芝のオーディオブランド「オーレックス」で発売されていたアドレスユニットという製品を入手しました
この写真の三段重ねの機器の一番上に乗っているのがアドレスユニットです。誇らしげなアドレスのロゴ以外は非常にシンプルなデザインの機器です。
このアドレスユニットはどのような機器かと説明すると、カセットテープのノイズを軽減し音質を向上するシステムで、正確な発売年は不明でしが高級カセットデッキの開発競争の激しかった1980年頃の製品だと思われます。
非常にマニアックな商品でジャンクでもあまり見かけることのない機器なので1580円と動作未確認品のジャンクとしては微妙な価格ですがとりあえず買ってきました。
こちらはアンプのカセットデッキ用の入出力端子をこのユニットに接続し、このユニットからの入出力端子をカセットデッキに繋ぐため、配線はかなり複雑になります。
複雑ではありますが、オーディオ機器の扱いに慣れてる人であれば難しい作業ではありません。
そしてこのユニットはどんなカセットでも再生すれば音が良くなるわけではありません。このユニットを通して録音したテープをこのユニットを通して再生する必要があります。つまり、アドレスユニットを通して録音したテープは音質は良好ですが他のカセットデッキとの互換製に大きな問題があります。当時の東芝(オーレックス)製の高級カセットデッキならば単体でも録音・再生できましたが、他のメーカーの機器で再生する場合はこのユニットが必須になるわけです。
では早速録音してみたいですが・・・録音前には調整が必要になります。取り扱い説明書なんてジャンクに付いてるわけがありませんのでネット上で調べてみます。
異なる機種ではありますが使い方を解説してくれるサイトがありました・・・。
そのサイトによると、まず基準信号を使って録音レベルの調整をします。
アドレスユニットのCALボタンを押し、そのままカセットデッキを録音状態にします。
3ヘッドデッキの場合はレベル表示を「TAPE」から「SOURCE」などに切り替え、入力信号のレベルが表示されるように切り替える必要があります。
この状態でカセットデッキの側の録音レベルを調整し、レベルメーターが-3dbを指すように調整します。
その後、カセットテープに合わせてレベル調整をします。この手順は2ヘッド機と3ヘッド機ではやや異なりますのでそれぞれ別に書きます
【2ヘッド機の場合】
一般的なカセットデッキの場合はほとんどはこちらに該当します。
まずドルビー等のノイズリダクションをオフにしてカセットテープを巻き戻し、そのまま数分間録音を続けます。(CALボタンはONのままです)
数分録音したらカセットデッキを一旦止め、アドレスユニットのCALボタンをもう一度押してオフにします。
テープを巻き戻し、アドレスユニットの動作切り替えスイッチを「PLAY」に切り替えます。その状態で先ほど録音した基準信号を再生します。
アドレスユニット側の中央部に赤い4つのランプのうち2つがすると思います。そのランプの横にある小さなボリュームをマイナスドライバーを使用してランプが全て点灯するように調整します。
4つ点灯する状態に調整したらアドレスユニットの調整は終了です。
あとは録音レベルの調整を行い録音します。録音レベルはデッキ側は弄らず、アドレスユニット側の録音レベルボリュームで調整します。
【3ヘッド機の場合】
2ヘッド機の場合より少しだけ簡単です(笑)
まず、ドルビー等のノイズリダクションのスイッチをオフにした状態でアドレスユニット側のCALスイッチはONのまま録音を続けます。
そのままの状態でアドレスユニットの動作切り替えスイッチを「PLAY」に切り替えます。
アドレスユニット側の中央部に赤い4つのランプのうち2つがすると思います。そのランプの横にある小さなボリュームをマイナスドライバーを使用してランプが全て点灯するように調整します。
4つ点灯する状態に調整したらアドレスユニットの調整は終了です。
あとは録音レベルの調整を行い録音します。録音レベルはデッキ側は弄らず、アドレスユニット側の録音レベルボリュームで調整します。
ええ、簡単ですね。たぶん簡単ですね。そうそう。アドレスユニットを通して録音したテープは判別できるようにラベルに書いておきましょう。
調整は同じ銘柄のカセットテープを使っている場合は調整を変える必要はないと思いますが、異なるテープの場合は特性も変わってきますのでその都度調整が必要になると思います。
非常にクソ面倒くさいシステムで普及しないのもうなずけますね(笑)
ただ、このユニットを通して録音したテープは通常の録音と比べて高域がしっかり出ていてノイズも驚くほど少なくなります。
確かに音は良いですが、再生環境が限られてるのであればカセットテープを使うメリットも半減ですよねぇ。
ちなみに同じようなシステムを採用しているdbxノイズリダクションの場合は外付けユニットの場合でもこのようなクソ面倒くさい調整は必要ありません。