NECが1981年に発売したパソコン。当時、「パピコン」の愛称で親しまれたホビー向けのパソコンで、価格は当時としては低価格な89800円でした。
CPUは当時の8ビットパソコンの標準とも言えるZ80を搭載。
メモリーは標準で16KB。別売のROM/RAMカードリッジを使用して最大32KBまで拡張可能でした。16MBではなく16KBです!最近の自作パソコンなどでは16GB程度なら珍しくないことを考えると現在の100万分の1ですね。
グラフィック能力は128ドット×192ドットの4色表示、サウンドはPSG3音と当時としてもとても優秀とはいい難いスペックですが、このスペックでスペハリやゼビウスなどの名作ゲームが(無茶?)移植されていたのは驚異的とも言えますね。
記録メディアはハードディスクどころかフロッピーディスクすら搭載されていませんでした。当時はフロッピードライブでさえ本体より高価な周辺機器で一般的なホビーユーザーが手に入るものではありませんでした。
そこで代用されていたものがカセットテープです。最近は見かけなくなりましたが、ちょっと前まで音楽の録音に活躍してた普通のカセットテープに、パソコンのデジタルデータを音声信号に変換して記録していました。音声データで記録していたので転送速度は非常に低く、数キロバイト程度の小さなデータで数分、大容量のゲームソフトなどは読み出しに数十分かかることもざらでした。
また、時間がかかるだけならいいのですが、アナログ記録のカセットテープですので、読み出しエラーが途中で出て最初からやり直しなんてよくある話です。
パソコンメーカーから出してるパソコン用のカセットレコーダーを利用してればまだエラーはいくらか少ないのですが、市販ラジカセを代用してる場合はさらに大変。ちょっとした音量や音質の調整でエラー率が大きく変わってきたりしますので。
ほんと、今からは信じられないような世界でしたよw