現在入手可能なカセットテープですが、そのほとんどはバイアス等を調整してあげないとテープの能力は充分に発揮できないようなので、各テープでどのような調整をすれば良好な音質で録音できるのか試してみました。
なお、調整内容や評価は自己流で、使用するデッキによっても結果が異なる場合もありますので、参考程度にしていただければ幸いです。
さて、優秀な順から紹介していきましょうか?
【1位】ナガオカ CCシリーズ
今回テストしたテープの中で最も少ない調整幅で良好な録音ができたのはこのテープです。今回の中でTC-K333ESGのキャリブレーション機能で「REC EQ CAL」をノーマルの状態で完全な状態に近い状態で補正できました。
また、テープ感度も良好なのでドルビーを使用した録音にも適してます。
マニュアルでのBIAS調整時はやや深めに設定するのが良さそうです。
ただ欠点としては販売店舗が少ないこと。私の地元では店頭販売されているのはビックカメラくらいでしょうか?ほかの店舗では見たことがありません。
【2位】マクセル UL
2位に紹介するマクセルULは現在生産完了して、単体パッケージでは店頭で見かけることはほとんどありませんが、100円ショップ向けの商品はまだ流通しているようです。パッケージ裏に製造者としてマクセル株式会社の名前があれば間違えなくULのOEM品です。
マクセルURより僅かに特性が良く、テープの感度も僅かにULのほうが良さそうです。BIASはやや浅めに録音するのが良さそうです。
ただ録音時間のラインナップが現在流通してる100円ショップ販売品では、10分・60分の2種類しかないのが難点?
maxell オーディオテープ、ノーマル/タイプ1、録音時間60分、10本パック UL-60 10P
- 出版社/メーカー: マクセル(maxell)
- 発売日: 2014/12/01
- メディア: Personal Computers
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【3位】マクセル UR
3位は2位と僅差でマクセルURとさせていただきました。一般の家電量販店やホームセンター等では一番よく見かけるテープで、タイムラインナップも10分・20分・30分・46分・60分・90分と特に豊富で、特に46分テープは他のメーカーでは消滅してるラインナップですが、LPレコードの録音に適した長さなので貴重な存在です。
マクセルULよりテープ感度がやや劣る感じがしますが、本当にごくわずかです。
BIAS設定はUL同様やや浅めで録音するのが良さそうです。
maxell 録音用 カセットテープ ノーマル/Type1 10分 4巻 UR-10L 4P
- 出版社/メーカー: マクセル(maxell)
- 発売日: 1997/03/05
- メディア: Personal Computers
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【4位】薦田紙工
キャンドゥ等の一部の100円ショップで販売されているテープです。ダイソーのテープとどちらを上にするか迷いましたが、最適な録音レベルがダイソーよりマシなのでこちらを上位としました(笑)
333ESGの結果、REC EQ CALをノーマルの状態ではバイアスを最低まで浅くした状態でなんとか使えるレベルですが、最良の状態にすることはできませんでした。
録音レベルは333ESGのメーターで-4db程度とやや低めで録音したほうが良好なバランスでの録音ができます。
販売店舗は主にキャンドゥなどの一部の百円ショップですが、ビックカメラやネット通販ではAmazonなどでも購入可能です。
【5位】ダイソー 商品No.125 80分テープ
堂々の最下位はダイソーです(笑)。ダイソーのテープは以前は磁気テープに塗装ムラがあったりと音質以前の問題があるテープもありますが、最近のものは改善されたようで随分とマトモに使えるレベルになりました。
今回テストしたものは商品No.125という商品で、それ以外については手持ちがないのでテストをしていません。
まず、バイアス設定ですが、ほぼ標準値で良好な結果となりました。たた録音レベルをしないと高域が大きく落ちますので録音レベルは333ESGのメーター読みで-7db程度あたりになると思いますがその辺が良好な録音レベルのようです。
もちろん、その分ヒスノイズが目立ってしまいますので、良好なバランスをとるかSN比を取るかはお好みで・・・・(笑)
ただ、このテープ、恐らく現在新品で買えるテープで唯一80分のラインナップがあります。CDアルバムの収録に適した長さなので、貴重な存在ともいえるかもしれません。
【問題外】磁気研究所 HIDISCカセットテープ
格安SDカードで有名はHIDISCブランドのカセットテープです。巷では「ハイディスクはハイリスク」とまで言われてしまってるほど、品質の低さに定評があります(爆)
以前購入しましたが、はっきり言って実用になりませんでした。磁気に塗装ムラがあるようで、録音しても音量が上下したりと音楽を鑑賞できるレベルの品質ではありませんでした。10本パックで購入しますたが2本だけ使用して使い物にならないという判断で廃棄処分となりました。
だた、他のメーカーでは現存しない120分テープが存在するのが気になりますが・・・。高品質じゃなくても安定した品質であればラジオ録音用に使えそうなのですがその辺は流石HIDISCです。
ネット通販では購入できるようですが、店舗ではビックカメラで見かけた程度で他では見たことがありません。
また、カセットテープから話はそれますが、VHSテープも発売していますが、こちらは3本パックを購入してそのうち2本が不良品でした(笑)
・総評
というわけで、最も優秀なのは文句なしでアナログオーディオ用品で定評のあるナガオカ製という結果になり、その次はマクセルのUL、URという結果になりました。
正直お勧めできるのはこの上位3本です(笑)
100円ショップ勢の薦田紙工とダイソーオリジナルブランドに関しては低評価になってしまいましたが、それでも調整次第ではそこそこの高音質で録音することもできます。
特にダイソーは貴重な80分テープのラインナップもありますし意外と侮れません。