クルマのオーディオ周りをカロッツェリアのディスプレイオーディオを中心にAndroidAutoやFireStickTV等を使ったシステムを構築していますが、テザリング接続では不便な点も多いので、思い切って車載ルーターを導入してみました。
■テザリングとルーター接続の違いって何?
テザリングは普段使ってるスマホの回線を経由して他の機器を簡易的にインターネット接続をする仕組みですが、テザリングの場合は同じネットワークに接続している機器同士の通信ができないため、一部の機器では不都合が発生することがあります。
例えば今回の場合はスマホをオーディオ画面にワイヤレスで出力するミラーリング機能を使うときに接続するネットワークを切り替える等の面倒な操作が必要になってきますが、車載ルータの導入により車両の画面切り替えとスマホ側のワイヤレス接続の操作のみで出来るようになりました。
■車載ルーターってどんなのがあるの?
一番有名なのはカロッツェリアのDCT-WR100Dがあります。
こちらは車載専用ルーターで移動中のみの利用に限定されますが、その代わりに安価な使い放題のネット接続が利用できます。
こちらのルーターはカロッツェリアが用意するサービスに加入することが前提になってくることや、停車中の利用に制約があり、車外に持ち出しての利用ができないためこちらの導入は見送りとなりました。(ジャイロセンサが内蔵されて、機械が停車中と判断した場合の利用が制約されます)
今回選択したのは慶洋エンジニアリングというメーカーのAN-S092というルーターを選びました。
こちらのルーターは楽天モバイルの利用が推奨されているようですが、SIMフリーとなっており、各キャリアの格安SIMを利用することができるのが特徴です。
また、ルーター自体は車外に持ち出しての利用も可能で、モバイルバッテリーなどのUSB電源を繋げれば何処でも利用することができます。
■早速設定を行ってみます。
まず、こちらの製品はルーター本体の他に、USB電源ケーブルやシガーソケットからUSB電源を取るアダプタ等、脱着可能なマジックテープ付き両面テープなどが付属されており、付属品だけで車載に必要なものが揃っています。
自分はこのように助手席足下に取り付けました。
対応しているSIMであれば、SIMを刺せば自動設定で電源を入れるだけで使用できました。今回は自動設定の対象となっていないBIGLOBEのDoneDoneというサービスのSIMを使用しましたが、自動設定で通信が出来ました。自動設定対象外のSIMでもスマホから設定ページを開いてAPN等の必要な情報を設定すれば利用可能になっています。
■設定画面はシンプル
設定画面は非常にシンプルで最小限の項目しかありませんでした。車載用途でここまで使うことは皆無だとは思いますが、UPnPやポート開放などの設定、DHCPサーバーのIPアドレスの割り当ての設定などもありませんでした。
だた、ルーターとしての基本機能は備えられており、同じネットワークに接続した機器同士のローカル通信は問題なく行えました。
■通信速度は?
私は通信速度が最大3Mbps限定のSIMを使用していますので、WAN側の速度の評価はできませんが、動画再生などを複数端末で同時に行ってもスムーズに再生できていましたので、私の使い方では問題はありませんでした。
■同時接続台数に注意?
こちらの機器はモバイルルーター等と同様に同時接続台数に制限があります。台数も6台とやや少なめなので注意が必要です。
クルマの中で6台もWiFi機器を使うの?と言われそうですが、今回の場合はオーディオに接続している機器だけでデッキ本体、AndroidAuto用の常時接続のスマホ、AmazonFireTVとミラーリング用のトングルの計4台が繋がっています。これで普段使用してるスマホを2台繋いだらもうこれで6台で他に繋がりません(笑)
とは言っても私が試した範囲では最大8台の機器まで繋いでみましたが通信ができていました。ただこちらは使用上限を超えた使い方になりますので、何かトラブルが出る可能性もあるので接続する機器の台数は注意が必要ですね。
■総評
お勧めできるか・・・といえば微妙ですが、個人的には価格がやや高い気はしますが概ね満足しています。