【ジャンクオーディオ】パニオニア CDレコーダー PDR-D5

先日、栃木県エリアのハードオフを巡回していた所、手頃な価格で「CDの録音・再生できました」と書かれたCDレコーダーがありましたので確保しました。

実は・・・人生初のCDレコーダーです。

 

・CDレコーダーってなに?

とある人に「CDレコーダー?そんなものあるんだ。知らなかった」と言われました。衝撃でした。CDレコーダーの存在ってここまで薄いものだったんですね(笑)

一般的にCD-Rに音楽を書き込むのはPCでやるもの。というのが一般的ですが、まだCD-Rドライブがパソコンに標準搭載される前の1998~2000年頃にかけて各メーカーがオーディオ機器としてのCDレコーダーを発売してました。

外観は通常のCDプレーヤーとほぼ同じです。MDレコーダーやカセットレコーダーと同じような感覚で録音できるもので、1998年発売当初は広く普及することが期待されてましたが、1998年頃あたりに様々なオーディオメーカーから発売された後、3年後の2000年を境にほとんど見かけなくなりました。

ただ、完全に消滅した訳ではなく、TEACからは現行機種として今でも販売されている他、レコード・CD・カセット一体型の簡易オーディオでCDレコーダー搭載のものが現在でも販売されています。

 

・今回購入したレコーダーは・・・

イオニアのPDR-D5という機種です。1999年に発売されたパイオニアでは国内向け民生向けレコーダーとしては2機種目のモデルです。

シンプルなCDレコーダーでアナログ入出力1系統、デジタル入出力2系統を備えているオーソドックスなもので、CD-RとCD-RWに対応しています。

また、当時のパイオニアのデジタル機器に搭載されていた高音質化技術のレガートシンクコンバージョンも搭載しているので、CDプレーヤーとしても期待できそうなので今回購入しました。

 

・実際にCDに録音してみました。

実際に録音してみた感想は・・・・けっこう不便なメディアですね(笑)

まず、CD-Rは書き込みが1度しかできないメディアですので、録音は一発勝負です。

録音レベルが高すぎてクリッピングが発生したら終わりです。

録音に失敗した部分はトラック単位でスキップIDというのが設定できるため、スキップIDを認識できるCDプレーヤーであればその部分は飛ばして再生してくれますが、対応してないプレーヤーですとその部分も再生されてしまいますので、実質トラック単位の消去はできないものと考えたほうが良さそうです。

また、トラック分割はCDなど音源をデジタル入力している場合は元々の音源と同じようにトラック分割されますが、アナログの場合は曲間を感知できないことも多く、手動でトラック分割する必要があります。この辺まではMDなども同じですが、CD-Rでの制約はトラック分割は録音中にリアルタイムでトラック更新ボタンを押して分割してあげる必要があり、録音後に後からトラック分割などの編集は一切できません。

また、CD-RW使用時もこの制約は変わらず、CD-RW使用時も消去は全曲消去しかできません。

普及しかなった理由、使ってみてよくわかりました(笑)

しかし、オーディオ機器だであって録音品質に関しては良いですね。PCでの録音に比べて良好な音質に聞こえます。

 

・PCを使ったCD書き込みと比べてメリットは・・・・

正直、ないと思います(笑)特にデジタル録音時に関しては。

ただ、アナログ録音の音質に関しては良いので、アナログ音源を高音質でデジタル化する場合は選択肢としてはアリかもしれませんが、使い勝手が悪すぎます(笑)

また、CDレコーダーの制約としてはデジタル録音したCDにはSCMSによるコピー禁止信号が付加されますので、CDレコーダーでデジタル録音したCDは、そこからMDなどの他のメディアにダビング(コピー)することができません。

それに対してPCで書き込んだCD-Rの場合、PCはオーディオ機器ではないのでSCMSによるコピー制限の影響を受けませんので通常の市販CDと同じように扱うことができます。

 

・CDプレーヤーとしての音質は良好。

再生時はパイオニアの高音質化技術、レガートシンクコンバージョン機能によりCDには収録できない20khzを超える高音域を復元する技術が搭載されていますので、音質に関してはかなり良いものだと思います。

 

使ってみて、CD-R自体の制約が大きく、使い勝手の面ではMDと比べて劣りますが、音質に関しては非圧縮のリニアPCMですので文句なしのレベルだと思います。

CDレコーダーが民生用に発売されるようになった1998年頃のパソコンではHDDの容量も数ギガ程度と非常に小さく、CD同等のリニアPCMの録音データを扱うには負荷が大きくCDレコーダーの存在意義も大きかったとは思いますが、PCの性能が大幅に向上した現在では専用機を使うメリットは皆無だと思います。