【最近買ったもの】ソニー 3ヘッドカセットデッキ TC-K333ESG

今回購入したものはソニーの3ヘッドのカセットデッキ、TC-K333ESGです。

 1989年に発売された当時の定価で79800円の中級モデルの3ヘッド機です。

今回はジャンクではなく専門業者による整備済みの中古品の購入です。

 

・受け取り~開梱

今回はゆうパックで局留めでお願いしたのですが・・・受け取りの際に局の係員から言われたのは重いので気をつけてくださいね・・・と。そして実際受け取ると重たい・・・(笑)カセットデッキだとは思えないほどの重量でした。

調べてみると11.7kgもありまして、いままで使っていたデッキのTEAC V1050は4.7kgですので2倍以上の重さですね。

 

そして開梱してみると、非常に状態は良かったです。そして背面から出ている電源ケーブルが太いです。カセットデッキで太くてしっかりした電源ケーブルは初めてですね。

そしてサイドウッド付きですので、通常のデッキより横幅が大きくなるため、ぎりぎりのサイズの私のオーディオラックではちょっと苦労しました。

 

・動作チェック

整備品なので問題ないとは思うのですが、一応軽く動作チェックをします。

以前作っておいたテストトーン信号入りのカセットテープを使い、テープの動作と、走行速度、アジマスなどをチェック。もちろん全く問題ありませんでした。

そして驚いたのが動作音が非常に静かなことです。停止や再生などの各種操作をしてもメカの動作音が非常に小さくなっています。

 

・入出力端子類

こちらは通常の入出力に加え、CDダイレクト入力が1系統あります。こちらはフロントパネルから切り替えることができます。名称こそ「CDダイレクト入力」ですが、普通のアナログ入力ですので、2系統目の入力として使えます。

現代でしたら、PCやスマホなどを一時的に繋いで音源として使うような使い方にも適していると思います。

電源ケーブルは直付けでカセットデッキとしては非常に太い信頼性の高そうなケーブルが使われていました。

 

・実際に音楽を再生

TEAC V1050で録音したカセットテープを再生します。流石に良好な音がします。そして気になったのがテープカウンター。通常の4桁表示のものではなく、時間表示になっておりますが、時計によるカウントではなくハブの回転によるカウントになっています。マニュアルによるとテープの種類によって-1.5分~+2.5分程度の誤差があるということでしたが、実際にはそれ以上の誤差がありそうです。特にテストに使用した10分テープは片面5分に対し表示は8分以上になっていました。

 

・録音もテスト

録音テストにはいつも通り現行品のマクセルURを使用しました。

この機種にはキャリブレーション機能があるので、それを使ってみました。まず、バイアスをメーター表示に従い調整しましたが、本来このテープはバイアス浅めが最適なはずですが、深めになっていました。また基準録音レベルに関してはテープの感度が低すぎるためかレベルを最大にしてもまだ足りない状態でした。

基準録音レベルは仕方ないところとして、試しにバイアスをキャリブレーション機能で最適と出たポイントで録音してみましたが高音があまり出ておらず良質な音質とはいえない状態でした。

そして、マニュアルでバイアスを浅めに設定したところ良好な録音ができました。

そして、テープをTDKのAD2で試してみました。こちらは1996年発売の標準的なハイポジションのカセットテープですが、こちらはキャリブレーションで良好な状態に調整できました。

 

キャリブレーション機能については80年代~90年代発売の良質なテープであれば問題ないのですが、その当時のテープと比べて性能の低い現行テープではマニュアルで調整する必要がありそうです。

 

・操作性について

こちらのデッキはメカが中央にマウントされており、その左側は電源スイッチとテープ走行に関する基本操作のボタン類が付いています。また巻き戻しボタンは通常の巻き戻しボタンと1曲戻し・送りのボタンが独立してついているので使い勝手は良好です。

右側にはレベルメーターと主に録音時に使う各種スイッチやツマミ類が付いています。

操作性に関しては3ヘッドのカセットデッキに慣れている人であれば迷わず操作できるようになっています。

 

・総評

流石、評価の高いデッキだけあって非常に音質も高く、このデッキで録音したものを他の機器で再生すると音質が良いことが実感できます。

この機器で録音したテープをソニー製のウォークマンで再生したろころ、いままでのV1050で録音したものより明らかに高音質でした。

この機種は中古市場でも相場は極端に高いこともありません。今回は整備済みの製品でしたので若干割高でしたが、実際に使用してみると「むしろこの性能・品質であれば安いのでは?」と思いました。

 

ただ、ネット通販で購入できる整備済み製品には正直ピンキリありまして、最近ではネットオークションや個人売買サイトで充分な知識や技術のない人がベルト交換程度を行って「整備済み」として販売しているケースもあります。「整備済み」という言葉を鵜呑みにせず、信頼できそうな業者(個人も含む)かしっかりと判断して購入しないとジャンクと大して変わらないレベルのものを掴まされる危険もありますので注意が必要です。