最近はカセットテープのブームにより、カセットテープのUSB化が簡単にできるという商品も多く出ておりますが・・・・どのような方法でカセットテープのデジタル化をすれば良いのでしょうか・・・少し書いていきたいと思います
・市販のUSB対応カセットプレーヤーはどうなのか
もっとも気軽にでき、量販店でも二流メーカーの製品を中心に色々な製品が出ておりますが基本的にお勧めできるものはありません(笑)とりあえず音が鳴っているというレベルで音楽を楽しもうという気は起きないレベルの音質です。ものによっては音質以前の問題でテープの走行速度が規定よりもだいぶずれているものもあります。
AMラジオの録音テープやラジカセなどの内蔵マイク録音のテープなど音質を問わない内容であればアリ・・・・かな・・・・???
比較的マトモな音なのは東芝のAurexブランドラジカセ。カセットテープの本来の音質を活かしきれるわけではないですが、そこそこ良好な音質で録音できるのでお勧めできます。気軽に簡単にデジタル化できる製品はこれ1択といっても過言ではないかも。
・ではどうすれば良いのか?
まず、手持ちの機器で1980年代~90年代前半の頃のカセットプレーヤーやカセットデッキで問題なく動作するものがあればそれを使うことをお勧めします。ウォークマンタイプやラジカセなどでも問題ありません。
もちろん高級な機材を使うのがベストですが、高級機ではなくてもカセットテープ全盛期の製品であれば今の市販されているものと比べれば良好な音質で再生できるものがほとんどです。
それをパソコンのオーディオ入力に繋いで録音する訳ですが、最近のパソコンにはオーディオ機器からの入力ができるLINE IN端子がないものがほとんどです。
そこでUSB接続のオーディオインターフェイスを接続して使います。比較的お勧めできるのはPC用サウンドカードの老舗、クリエイティブメディアの「USB Sound Blaster Digital Music Premium HD r2」です。私も使用してますが実売1万円前後の製品ですが、ピン端子でのライン入出力端子があり、オーディオ機器との相性は抜群です。
一般のPC用スピーカーと接続する場合に必要な変換ケーブルは付属しています。
また、96Khz24bitのハイレゾ相当での録音ができます。カセットテープへの録音ではここまで高いスペックである必要はありませんが、レコード等の高音質なアナログメディアの音を余すことなく録音することができますのでお勧めです。
PCを使わずに録音できる機材も調べてみましたが、安価な機材で高音質なリニアPCM録音ができそうな機器はあまりありませんでした。
比較的手頃な価格のものではTEACの業務用オーディオブランドTASCAMの「SD-20M」という機種ありますが、こちらでも実売で3万円代後半の価格が付いています。
・カセットデッキの調達・・・
そして、カセットプレーヤーを持っていない場合は当然カセットデッキを購入する必要があります。現在新品で販売されている製品で選ぶのであればお勧めできるものはほとんどありません。前の項目でもご紹介した東芝のTY-AK1が無難でしょう。
カセットテープの本来の音質で録音したいのであれば、中古品でカセットテープ全盛期のカセットデッキを探すしかないでしょう。ただ、それらの製品は最低でも生産から20年以上経過しているので、メンテナンス済みの製品をお薦めします。当時の高級機や人気モデルでなければ2万円前後の予算で見つけることができると思います。
ハードオフ等のリサイクルショップでは1万円以下のものも多く見られますが、ほとんどの場合はジャンク品扱いで問題を抱えている個体も多いのでお勧めできません。
「再生できます」と書かれているものでも本来の音質とはほど遠い音質が悪い状態であったり、テープの走行速度に異常があるものがあるのでお勧めできません。
ちなみに私が使用しているのはこちら。
高級機ではありませんが、1997年発売と高品質なカセットデッキの中では比較的新しいモデルで、状態の良い中古機も多く出回っています。録音状態の良いテープをこのデッキで再生すると驚くと思います。
他にも安価で良質なデッキは多数ありますので、ネットオークションなどで探してみると良いでしょう。ただ、専門業者ではなく個人でメンテナンスを行っているものも多いので、その出品者の評価などを参考にして慎重に選んでください。比較的信頼できるものとしての判断材料としてはヘッドやピンチローラー周りの画像を出している方は比較的信用できると思います。
敷居が低いようで音楽用として耐えうる音質でのデジタル化は意外と難しいようです。コスト面でも数万円単位でかかってしまうので、数本程度のデジタル化であれば専門業者に依頼してしまうのもひとつの手かもしれません。