【オーディオ機器】Aurexのハイレゾラジカセ TY-AK1を買いました。 その2

さて、東芝 Aurexのハイレゾラジカセの機能のひとつとして、USBメモリやSDカードへの録音機能がありますので試してみました。

 

 

 

・カセットテープをUSBメモリに録音してみた。

カセットテープからUSBメモリへの録音手順は非常に簡単で、ソースセレクタでTAPEを選択した状態でUSB-RECボタンを長押しするだけで自動的にダビングが始まります。自動分割機能はなく、テープの片面を1ファイルとして録音する仕様になっています。PCで編集を前提にしていれば問題がないのですが、PCでの編集が難しい人にはちょっと辛い仕様かもしれません。

テスト用にホワイトノイズを録音したテープをUSBメモリーにダビングしてみたところ、高域は減衰しているものの13khz程度までは綺麗に収録されてますが、それ以上はバッサリ切られているようです。

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そして実際に音楽をUSBメモリにダビングしてみると・・・音が割れてました。録音レベルを大きめにしているテープの場合クリッピングが発生してしまうようです。USBメモリへの録音レベルを変更することはできないので、これは回避できないようです。

ラジカセ等で録音したテープであれば問題なさそうですが、コンポ等で録音したテープの場合、録音レベルを大きめにしていることも珍しくないのでこの仕様はちょっと残念なところですね。

 

・AUX入力からUSBメモリに録音してみた。

AUX入力端子からの録音もテストしてみます。まず、スマホのヘッドホン端子から繋ぎ、スマホでホワイトノイズを出力しそれをUSBメモリに録音してみます。

録音レベルの調整はできませんが、レベルメーターが付いていますので音源側で音量を調整し、レベルメーターがピーク時で-3dbになるように調整すれば概ね良好な録音レベルになります。

このように不思議な結果になっています。16khzまでは概ねフラットになっていますが、それ以上がバッサリ切られています。16khzまで綺麗に出ていれば高級オーディオなどで聴くわけでもなければ充分だとは思いますが・・・なんでこんな仕様なのでしょうか?

サンプリングレートが低いのかと思いましたが、MP3ファイルを確認すると44.1khz/16bit 192bpsと充分なものになっています。なぜこのような仕様になってるのか、ちょっと理解に苦しむところです。

 

・CDをUSBメモリに録音してみました。

CDからUSBメモリの録音も他のメディア同様に簡単に行えます。録音は等速の他、2倍速録音にも対応しています。また、当たり前ですがCDの場合はCDのトラックに合わせてMP3ファイルは分割されます。

そして、不思議なことにCDからUSBメモリへの録音時もAUXからの録音と同様に16khzから上が綺麗に切れてます。

デジタルコピーではなく、一度DAコンバーターを通ったアナログの音を再びデジタル化してるのでしょうか?不思議な仕様です。

 

そこで検証してみました。無音のWAVEファイルを作成します。デジタルコピーされているのであれば、再生してもこのようにスペアナにはなにも表示されないはずです。

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では実際にこのCDをUSBにダビングしたものを再生してみます。

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僅かですが、ノイズが発生しているようです。この程度のノイズだとアナログ回路によるものとは考えにくいので・・・不思議です。

そして、同様にホワイトノイズでもテストしてみました。

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ホワイトノイズでは16khzまでは綺麗な特性で記録されており、AUXでみられた若干の特性の波もみられません・・・。うむ・・・不思議です。意図的に何らかのフィルタを通して16khz以下をカットして録音してるのでしょうか?不思議な仕様です。

まぁ、16khzくらいまで綺麗に録音できるのであれば、普通に聴く分には充分な音質ですからね。でもハイレゾを謳い文句にしている割にはちょっと不思議な仕様ですね。

 

 

・おまけ ハイレゾフォーマットの特性も確認。

PC上で96khz24bitのフォーマットでホワイトノイズのファイルを作り、それを再生した場合の特性を確認してみました。

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このように概ね綺麗な特性になっています。多少の波はありますが、概ね問題ないレベルではないでしょうか?

 

検証した結果から、「再生」という事に関しては非常に良質な音質でしたが、「録音」に関してはメディアを問わずちょっと問題ありということですね。

まぁ、元々ラジカセ自体高音質な録音を考えられてることは少ないので仕方ないところでしょうね。